神社を巡る

馬場瀬神社(愛知県豊田市平戸橋町)延喜式内社論社

2021年11月18日

神社情報

神社名馬場瀬神社
鎮座地愛知県豊田市平戸橋町馬場瀬三九番地六八
御祭神市杵島姫命
創 建不詳
社格等無格社
神名帳延喜式神名帳 三河国加茂郡 灰寶神社
三河国神名帳 加茂郡正五位下 灰寶天神
文化財豊田市史跡「馬場瀬古墳群」
例大祭十月五日
境内社津島社
秋葉社
御岳社
URL
御朱印
参拝日:2021年11月2日

御由緒

 創建、詳細は不詳の神社になります。

 「三河史」(著:渡辺政香)によると、「越戸は越人と書く。灰宝波岩音近しと即ち灰宝神社のこの社ではないか。」と記されています。 

 明治期になり、この地の人口が増え、古戦場の大塚山に社地を移し社殿を造り遷座する。太平洋戦争敗戦後発足した神社庁創設を期に届け出。昭和三十二年十月一日、認証される。

 矢作川にある波岩と呼ばれている場所の近くには「胸形社/紹介記事」が鎮座しています。この胸形社も式内社の灰宝神社ではないかと言われているのですが、馬場瀬神社が明治期に新たに創建された神社であることなどを考えると、胸形社から分霊した上で、馬場瀬古墳群がある丘陵上に創建したのかなと思われます。

 明治期には、豊田市国附町宮ノ洞百九十三番村社八柱神社の飛地境内社馬場瀬神社と明細帳に記されている。

馬場瀬神社の御祭神は?

 馬場瀬神社の御祭神は「市杵嶋姫命」になります。

 天照大御神と建速須佐之男命の間で行われた誓約の中で、天照大御神が建速須佐之男命の剣をかみ砕いで吐き出すと三女神が生まれますが、その中の一柱が市杵嶋姫命になります。この三女は宗像三女神と呼ばれ、宗像大社の御祭神として祀られており、海や水の神であると考えられています。

 神仏習合では仏教の弁財天と同一視されています。今でも、弁才天社や辨天社という神社名の御祭神となっている事が多いですね。また、神仏習合時に設けられた七福神霊場では、寺院と並んで弁財天の霊場となっている神社もあるなど、神仏習合時の影響を色濃く残している神様であるとも言えます。

延喜式内社巡りin三河国

 新型コロナウィルスパンデミックの早期沈静化を祈願する為に、まずは三河国内にある式内社を参拝して廻ろうかとおもっています。自分の神社巡りは、基本バイクを使って一人で巡って行くので、密にならず、ソーシャルディスタンスも確保し、さらに喋らないという感染防止策は万全の状態を維持しやすいかなと思っています。そこで、感染状況が改善しつつある時期を見極めながら参拝していき、その模様を紹介できたらと思います。

参拝記

 胸形社から平戸橋を渡り突き当りを左折した先に、馬場瀬神社に通じる石段の参道が設けられています。徒歩で向かう場合はこちらから石段を登ると馬場瀬神社の境内前にたどり着くことができます。車で向かう方は、ここからではなく県道が右に大きくカーブした先に馬場瀬古墳群の案内看板が設置している鋭角のT字交差点を右折して、一気に坂道を登り、住宅地を抜けた先に馬場瀬神社の境内が見えてくるので、空き地に車を停めて参拝する形になります。

 平戸橋から右側の中央分離帯のある道を奥から走ってきて、この鋭角の交差点を右折というかUターンに近い形で曲がって坂道を登っていきます。ここを見るだけでもいかに馬場瀬神社が丘陵に鎮座しているのかが分かりますね。

境内

 車で向かうと、坂道を登り切って住宅地を抜けると、それまでのアスファルト敷きの道路から砂利道に変わります。一瞬この先に神社あるのか?と不安になりますが、そのまま砂利道を進むと右手に空き地が見えてきてそこに面するように馬場瀬神社の鳥居が見えてきます。

 この馬場瀬神社の境内というか本殿が鎮座している辺りには馬場瀬古墳群の二号古墳があるようで、古墳の丘陵上に鎮座している神社といえるっぽいです。

四国霊場写し弘法堂

 現在は切り崩されて住宅地に転用されていまっていて現存していない馬場瀬古墳群1号古墳と2号古墳の周辺には弘法大師石像が点在していたそうで、この弘法像を一ヶ所にまとめて弘法堂が作られています。11基×8列=88体ということで、四国霊場写し霊場をこの地に設けていたんでしょうね。

鳥居

 額束のない明神鳥居になります。神明鳥居の様に笠木がそっていない造りなので何となく違和感を感じてしまいます。

社殿

 切妻妻入りの開放型の拝殿を有する社殿になります。拝殿は左右の軒し下から庇が伸びていてその分増床したような造りになっていますね。

 基壇が設けられていて、その上に、本殿と境内社の社二棟が鎮座しています。この本殿の裏側に馬場瀬古墳群二号古墳の案内看板が設置されているのですが、木々に生い茂っていて二号古墳の場所はよくわかりませんでした。

馬場瀬古墳群へ

 馬場瀬神社の南側には馬場瀬古墳群の三号古墳から八号古墳が点在している場所があります。案内看板なども据えられているそうなので、馬場瀬神社の参拝の際には合わせて伺ってみてはいかがでしょうか。

 当サイトでも、馬場瀬古墳群の紹介記事をアップしていきますので、こちらを参照してみて下さい。

地図で鎮座地を確認

神社名馬場瀬神社
鎮座地愛知県豊田市平戸橋町馬場瀬三九番地六八
最寄駅名古屋鉄道 三河線「平戸橋駅」徒歩12分

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