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石巻神社・上宮(愛知県豊橋市石巻町)延喜式内社

2021年10月18日

神社情報

神社名石巻神社・上宮
鎮座地愛知県豊橋市石巻町石巻山
御祭神大己貴命おおなむちのみこと
創 建不詳
社家伝承:孝安天皇の御代又は推古天皇の御代聖徳太子による創建
社格等郷社
神名帳延喜式神名帳:三河国八名郡 石巻神社
三河国神名帳:八名郡正一位 石巻大明神
文化財国 宝:ー
国指定:石巻山石灰岩地植物群落
県指定:ー
市指定:ー
例大祭旧暦1月15日(新暦では2月上旬ごろ)
境内社
URL
御朱印不明
参拝日:2021年9月30日

御由緒

 豊橋市にある石巻山の山頂近くに鎮座している「石巻神社・上宮」。元々石巻山は信仰の対象となっていた山であったとされ、石巻山信仰の中でこの山頂近くに社が建立されたのが石巻神社の創建ではないかと考えられている様です。

 愛知県八名郡誌では

奥宮 石巻山上社 石巻村大字三輪字南山鎮座
御祭神  大己貴命

愛知県八名郡誌より

と書かれています。創建については、色々伝承はある様なのですが、証する資料がない為不詳となっていますが、最初に述べていますが、自然発生的に山の神を祀った山岳信仰が始まりなのではないかと思われます。

由緒については、「石巻神社・里宮」の紹介記事の方に書いていますので、こちらを参照してください。

こちらを参照

石巻神社・上宮の御祭神は?

 石巻神社・上宮の御祭神は「大己貴命おおなむちのみこと」であるとしています。

 大己貴命は日本書記に書かれている神名で、古事記では「大国主神」という神名となっています。どちらかといえば、古事記の大国主神の神名のが広く知られている神なのでは。

延喜式内社巡りin三河国

 新型コロナウィルスパンデミックの早期沈静化を祈願する為に、まずは三河国内にある式内社を参拝して廻ろうかとおもっています。自分の神社巡りは、基本バイクを使って一人で巡って行くので、密にならず、ソーシャルディスタンスも確保し、さらに喋らないという感染防止策は万全の状態を維持しやすいかなと思っています。そこで、感染状況が改善しつつある時期を見極めながら参拝していき、その模様を紹介できたらと思います。

参拝記

 前回紹介した「石巻神社・里宮/紹介記事」から南側にそびえる石巻山の山頂近くに鎮座しているのが「石巻神社・上宮」になります。里宮の場所から少し東に居たところから石巻山山頂方面に向かう石巻山道入口があるので、こちらから道路幅は広めながら山頂にむかって一気に山を駆け上がっていきます。
 上記ストリートビューの一番左に移っている木々は石巻神社里宮の鎮守の森になります。その森に少し被る様に石巻山→と書かれた看板がみえます。ここが石巻山への入口になります。

石巻神社・上宮には駐車場がないので、山頂部分に設けられた公営駐車場に車を停めて徒歩にて向かう事になります。

 本当にストリートビューは便利ですね。
 上り坂で左カーブの道は県道379号線で石巻神社の参道入口を通り過ぎてもっと山中に向かっていく道になります。右側は公共駐車場の入口になります。公衆トイレも用意されていました。この駐車場はこの辺りの自然歩道など山登りを楽しむ方が多く利用していると思われる場所なんだろうとおもうのですがどうなんでしょうか。

 駐車場から県道にもどって、坂道を登っていきます。途中、ナツメ別館という民宿?というかなにやら日帰り温泉が楽しめる宿の前を通り抜けてさらに登っていくと、その先に石巻神社・上宮の参道入口に据えられた石鳥居が見えてきます。

 実は石巻神社・上宮を参拝後、止めておけばいいのに石巻山山頂にむえて軽く登山をすることになります。本当は参拝後、ナツメ別件で日帰り温泉を楽しんで帰ろうと密かに思っていたのですが、この日は天気予報では夕方頃から雨が降るとなっていた日で、石巻山山頂まで登って帰ってきても十分温泉を堪能できる時間があるはずだったのですが、なんと・・・石巻山山頂に到達した瞬間からいきなり雨が降り始めてきました。「まだ昼前じゃん!」とぼやきながらもそそくさと下山したのですが、どんどん雨足が強くなってきて、こりゃ温泉どころじゃないわいとカッパを着込んでバイクで帰宅したので、当初の目論見の日帰り温泉はお預け・・・

 石巻山を訪れるのは次は何年後になるのなか・・・。

境内入口

 まさに県道に離接する形で据えられている扁額が掲げられていない明神鳥居になります。鳥居の柱を見比べてもらえるといかに県道が坂道なのかが分かってもらえるかと思います。

 鳥居脇には、石巻山の観光案内の絵地図が彫られた石板が設置されていました。この絵地図を見ると石巻山山頂てめっちゃちかいやんと思われるかと思いますが、こういった絵地図あるあるで縮尺はまったくあってません。

参道

 鳥居を潜ると真っ直ぐそして中々な勾配で築かれた石段の参道が伸びています。こういった山中でここまで立派な石段の参道が設けられている石巻神社は多くの方からの崇敬を集めている神社なんだなと感じてしまいます。

 石段を登っていくと、二の鳥居が見えてきました。その手前の左手にはなにやら売店と書かれている建物がありました。いまは空き家なんですが、その昔はこの辺りも観光客が多く訪れる場所だったみたいですね。

手水舎

 二の鳥居手前に据えられた木造銅板葺き二本柱タイプの手水舎になります。よく見ると柱は少し補強されているようです。

二の鳥居

 売店跡、手水舎の先に据えられた明神鳥居の二の鳥居になります。見えにくいですが、石段の先に石巻神社・上宮の社殿が見えています。

 わずかな石段を登った先は、切り開かれていて社殿が鎮座しています。

狛犬

 狛犬の台座には数多くの石が置かれていて、阿吽両方とも足部分が石で埋もれてしまっています。この石はなんぞや?と帰宅してから調べてみたら、石巻山の麓から石を持ってきて願いを込めた石を狛犬の台座に置いていくという風習みたいなものがあるみたいです。ネットで石巻神社上宮の狛犬の写真と今回自分が撮影した写真を見比べると明らかに石の数が増えているので、石巻山の登山をされる方々にはよく知られた風習なのかもしれませんね。

社殿

 切妻銅板葺き妻入りの拝殿を有する社殿になります。この拝殿の造りも中々変わっていて、拝殿の中に土間が設けられています。寺院ではこんな感じの造りとなっている本堂はよく見かけたりするのですが、神社建築では非常に珍しい造りなんじゃないのかな。

 土間部分はこんな感じになっていて、開閉できる内扉も設けられています。こうした造りは、寺院の本堂では見かけない造りですね。もしかしたら、登山される方の雨宿りの場所として使われているかもしれませんね。

 拝殿の奥には、瑞垣で囲まれた銅板葺きの流造の本殿になります。妻入りの拝殿、平入の幣殿(祝詞殿)、流造の本殿と続く社殿構成となっています。

石巻山山頂へ

 石巻神社上宮の参拝を終えて、手水舎の所まで戻ってくると、参道から脇にそれる形で石巻山山頂に向える登山道が続いています。次回は、石巻山山頂に向けて登山の様子を報告いたします。

地図で鎮座地を確認

神社名石巻神社・上宮
鎮座地愛知県豊橋市石巻町石巻山
最寄駅豊橋市コミュニティー柿の里バス「神郷バス停」徒歩52分

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