神社情報
神社名 | 八幡宮 |
鎮座地 | 静岡県周智郡森町大鳥居九五六番地(googlemap) |
御祭神 | 誉田別尊 |
創 建 | 伝:神亀三年(726年) |
社格等 | 村社 |
神名帳 | 延喜式神名帳:遠江国山名郡 許禰神社 延喜式神名帳:遠江国周知郡 芽原川内神社 |
文化財 | ー |
例大祭 | 十二月第二日曜日 |
境内社 | 東照宮 天満宮 春日神社 猿田神社 津島神社 皇大神宮 大雀命 真草神社 若宮八幡宮 秋葉神社 白髭神社 水早女神社 |
URL | ー |
御朱印 | ー |
参拝日:2021年12月4日 |
御由緒
社伝によると、奈良時代の神亀三年(726年)に宇佐八幡宮より勧請創建したという。
江戸時代になり朱印地五石を賜り、その後掛川藩より黒印地二石五斗を賜る。
明治六年、村社に列格。
延喜式内社の論社なのか?
「遠江国風土記伝」では山名郡許禰神社を当社に比定しています。
山名郡は現在の磐田市や袋井市に当たる部分に在った郡で、太田川の上流にある周智郡と下流にある山名郡という位置関係になります。そんなに離れている訳ではないのですが、郡違いというのが素直に受け入れられない部分でもあります。
また、皇学館大学が監修した式内社調査報告では、周知郡芽原川内神社の論社として当社をあげています。
芽原川内神社の論社としてはもう一社、浜松市天竜区水窪町に鎮座する山住神社が論社となっており、現在ではこちらの神社が有力なのではないかとも言われているようです。この山住神社が現在の境内地に遷座する前は、周智郡の勝坂、または門桁、気多の宮川に鎮座していたという。現在気多の地には南宮神社が、勝坂の地には八幡宮が鎮座しています。
この勝坂の八幡宮の本殿の調査で南宮神社の墨書きが見つかった事から元々この勝坂の地に南宮神社が鎮座していたのではないかと考えられるそうです。ここからは自分の妄想ですが、前述の通り勝坂の地に鎮座していたとされる山住神社が何時の頃遷座したのかは不明ながら山住神社の境内跡に南宮神社が創建されたのでは・・・。そして現在は八幡宮が鎮座している。・・・この妄想だと、同じ八幡宮ですが大鳥居の八幡宮ではなく勝坂の八幡宮が芽原川内神社の論社という事になってしまいそうですが・・・。
社伝に曰く神亀之丙寅年(奈良時代・726年)八月十五日、豊前国宇佐八幡(現大分県宇佐市南宇佐亀山)を遷座奉り、其の後天正十七年(安土桃山時代・1589年)徳川家伊奈備前守殿御書付を給わり、慶安二年(江戸時代・1649年)八月十七日御朱印高五石(十二俵二斗 750kg)を賜り、寛永十七年戌年(江戸時代1640年)十二月遠江国掛川領主・青山大蔵少輔幸成殿先祖数代の氏神に依って寄附どあり、同村に於いて高二石五斗(六俵一斗 375kg)を給わり、其の後、掛川城主代々御書付相成之を給わる。
社頭由緒書きより
社殿修繕は、自費を以ってし或いは社木を以っで仕え来り明治六年(1873年)三月月郷村社格定の節、村社に列す。
≪遠江風土記伝「寺社の項・【大鳥居に座す八幡社】に左記の記述有り≫
文亀元年(1501年)の酉年、山城国石清水八幡宮を此地に勧請す、而して天方城主山内山城守(通季)墾田の高二石(五俵・300kg)を寄附す。
◇拝殿・楼門は、明治四十二年(1909年)改築により除去せり。
参拝記
太田川に沿って走る県道58号線を北上していくと、県道399号線と分岐するT字交差点である「元門橋交差点」に突き当たります。この交差点を左折して100mほど進むと森町立天方小学校の案内が見えてきますので、ここから学校方面を望むと小高い山があり、この山が今回参拝する(大鳥居)八幡宮の境内になります。駐車場は見当たらなかったので、地元の方の通行の邪魔にならない所に駐車する必要があるかと思います。
天方本城址

今回参拝する(大鳥居)八幡宮の境内の北側の山間部には室町時代にあたる応永年間(1394-1427年)に山内対馬守道美が築城したという「天本本城址」が広がっている様です。山内通秀の代になり天方城を本城、天方姓を名乗り、この辺りを治める国人衆として勢力を伸ばしていったが、駿河国より今川氏親が伊勢新九郎盛時と総大将とする大軍を進軍させ、天方氏は今川氏に降った。その後戦国時代になるとより強固な城塞が必要となり南西に位置する場所に天方新城を築城していく。
ただ、天方本城の主郭部分は八幡宮から500mほど北側にあるようで、今回は城址の方には伺っていません。
境内入口

八幡宮の境内入口は先ほど紹介した天方本城址の説明板からすぐの場所にあります。ここから八幡宮境内までは石段による参道が伸びています。
鳥居

扁額の無い石造明神鳥居が据えられています。写真で左側に見切れている朱色の屋根はなにやら古そうな石灯篭の鞘堂の屋根になります。

その石灯籠がこちらになります。現地にこの灯籠の由来が分るものがなく、なぜ鞘堂の中に灯籠が据えられているのか・・・見る限りかなり古そうな灯籠なのですが・・・その理由がまったくわかりません。
随神門

鳥居を潜るとその先に八脚門の神門(随神門)が設けられています。
手水舎

木造銅板葺四本柱タイプの手水舎になります。各柱の根元部分は補強工事が行われています。
社殿

入母屋造瓦葺妻入りの参拝部分に庇が設けられた拝殿を有する社殿になります。近年造営工事が行われたようで、拝殿は近代的な低床型の様式となっています。

本殿は流造となっていて、鞘堂が設けられています。
境内社

本殿の後側には鞘堂に納らえた境内社の社が鎮座していました。明治から昭和二十年頃までにこの地域で鎮座していた神社を八幡宮の境内社として遷座してきたのかな。
地図で鎮座地を確認
神社名 | 八幡宮 |
鎮座地 | 静岡県周智郡森町大鳥居九五六番地 |
最寄駅 | 秋葉バス「元開橋バス停」徒歩6分 |
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